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制度・事業についての重要なお知らせ

国の制度、事業について重要なお知らせ
本ページでは、高齢者向け住まいに関する法令改正、国による通知および事務連絡について、
内容のご説明を速やかに行います。


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厚生労働省、患者紹介禁止内容について事務連絡を発出(H26.7.10)
事業者向け

 平成26年度の診療報酬改定では、「住宅不適切事例の適正化」という観点で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった、高齢者向け住まいに対し影響が及ぶ改正が行われました。
 協会会員には「協会通信」でお伝えしてきましたが、なかでも「患者紹介ビジネス」が問題視され、保険診療機関等が高齢者向け住まい(紹介業者が介在する場合も含む)から患者の紹介を受け、紹介料を支払った上で診療報酬を受け取る事例について、「保険医療機関及び保険医療養担当規則(療担規則といいます)」、及びその「解釈通知」が3月に示されました。しかし、4月以降の問い合わせが多いことから、今回さらに疑義解釈のための事務連絡が出されました。
 これは、利益供与を伴う紹介ビジネスへの直接規制だけでなく、高齢者向け住まいでのテナント診療所等との契約方法に重大な影響を及ぼすおそれがありますので、その内容をご説明いたします。

療担規則(抜粋)※保険薬局も同じ。

(経済上の利益の提供による誘引の禁止)
第2条の4の2
2 保険医療機関は、事業者又はその従業員に対して、患者を紹介する対価として金品を提供することその他の健康保険事業の健全な運営を損なうおそれのある経済上の利益を提供することにより、患者が自己の保険医療機関において診療を受けるように誘引してはならない。

留意事項通知(抜粋)

第1 経済上の利益の提供による誘引の禁止に関する事項(保険医療機関及び保険医療養担当規則(昭和32 年厚生省令第15号。以下「療担規則」という。)第2条の4の2、保険薬局及び保険薬剤師療養担当規則(昭和32年厚生省令第16号。以下「薬担規則」という。)第2条の3の2及び高齢者の医療の確保に関する法律の規定による療養の給付等の取扱い及び担当に関する基準(昭和58年厚生省告示第14 号。以下「療担基準」という。)第2条の4の2並びに第25条の3の2)保険医療機関及び保険薬局が、事業者又はその従業員に対して、患者を紹介する対価として金品を提供することにより、患者が自己の保険医療機関において診療又は調剤を受けるように誘引することを禁止する。
今般の改正は、金品の提供が伴った患者の紹介により、過剰な診療が惹起されることを防ぎ、また、患者による保険医療機関の自由な選択を確保することを趣旨とするものである。従って、当該規定に基づく指導等を実施する場合は、金品を提供した事実とともに、その事実により患者の誘引につながるおそれがあるか否かについて留意する必要がある。具体的には、以下の①から④を参考にされたい。

  1. ①金品を提供し、患者の誘引を行っている場合とは、具体的に以下のような事例である。
    (例) 事業者に対して診療報酬の額に応じた所定の金額を支払うこと等により、特定の同一建物居住者(建築基準法第2条第1項に掲げる建築物に居住する複数の者のことをいう。)の紹介を独占的に受けて、それらの者に対して、一律に訪問診療を行っている場合
    なお、患者の紹介は、同一建物居住者以外の患者(自宅の患者)に関して行われる場合もあること。
  2. ②患者の誘引が行われているか否かについては、保険医療機関が有する診療録に添付された訪問診療の同意書、診療時間(開始時刻及び終了時刻)、診療場所又は診療人数等を参考とすること。
  3. ③金品の提供を受ける事業者には、患者の紹介を行う株式会社等の第三者だけでなく、①の同一建物を自ら運営する事業者やその従業員も含まれること。
  4. ④金品の提供は、保険医療機関と事業者の間で契約書に基づき明示的に行われる場合のほか、医療機関の土地貸借料に金額が上乗せされて提供される場合等、様々な方法により行われる場合があること。

 今回の事務連絡では上記の留意事項通知についての疑義解釈が示されました。(別添5.療養担当規則関係をご参照)
 「保険医療機関又は保険薬局が、事業者(紹介事業者だけでなく、高齢者向け住まい事業者自身も含まれます。)又はその従業員に対して、患者紹介の対価として、経済上の利益の提供を行うこと」には、直接報酬の支払いが行われる場合の他、「利益の提供を患者紹介の対価として明示しない場合」の解釈が重要な問題となります。
 具体的には、高齢者向け住まいにおいて、テナント診療所を有している場合で、賃借料や委託料に患者紹介の対価が上乗せされていると疑われる場合は、地域における通常の委託料・貸借料よりも高くはないこと、社会通念上合理的な計算根拠があること等が示される必要があります。
 また、賃借料や委託料が診療報酬の一定割合とされていたり、診療等に必ずしも必要のない委託業務(訪問診療の広報業務、施設との連絡・調整業務、訪問診療の際の車の運転業務等)が義務付けられていたりしないか、などもポイントとなります。
 これにより、事業者には費用の説明書面を準備することが必要な場合も起こりえます。

 該当する事業者におかれましては、テナント賃借料や委託料などの計算根拠を整理されるようお願いいたします。その上で、医療機関等との契約内容が、患者の取引誘引として禁止行為に当たるかどうかの判断が必要な場合、都道府県ごとに照会窓口がありますので、直接お問い合わせください。

 なお、事業者各位におかれましては、入居者の適正な受診機会の確保の観点で、安易な診療報酬算定が行なわれないよう引き続きご注意いただきたく存じます。

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